タイのレストラン事業は儲かるのか?

タイスキのチェーン展開をしているMKと、
日本で焼肉チェーンを展開しているあみやき亭の、
財務諸表を比較しながら考えたいと思います。

【事業概要】
■あみやき亭
http://www.amiyakitei.co.jp/
●焼肉事業
 ・売上高 24,250百万円(前年同期比3.0%増)
 ・全166店舗(4店舗出店、1店舗撤退)
 ・ブランド「あみやき亭」「どんどん」「かるび屋」「スエヒロ」「ほるたん」「ブラックホール」
  「島津」 
●焼き鳥事業
 ・売上高 3,702百万円(前年同期比1.7%減)
 ・全55店舗(1店舗撤退)
 ・「元祖やきとり家美濃路」

●その他事業
 ・売上高 3,689百万円(前年同期比13.6%増)
 ・全27店舗(4店舗出店)
 ・「ハンバーグ&ステーキレストランあみやき亭」1店舗
 ・「スエヒロ館」13店舗
 ・「楽市」3店舗
 ・「すしまみれ」6店舗
 ・「ダイニング」3店舗
 ・「イタリアンレストラン」1店舗

■MK
https://www.mkrestaurant.com/en
●タイスキ事業
 ・タイスキ(鍋料理)のレストラン
 ・売上の79%(金額、増減)
 ・MK Suki 427店舗
 ・MK Gold 6店舗
 ・MK Live 2店舗
 ・11店舗出店
●ヤヨイ軒事業
 ・日本食レストラン
 ・売上の19%(金額、増減)
 ・店舗 165
 ・11店舗出店
●その他事業
 ・売上の2%(金額、増減)
 ・Miyazaki(日本食レストラン)
 ・Hakata(日本食レストラン)
 ・Le Siam(タイ料理レストラン)
 ・Na Siam(タイ料理レストラン)
 ・Le Petit(カフェ、ベーカリー)
 ・宅配、ケータリング(MK、ヤヨイ軒の料理をデリバリー)
 ・海外事業
-日本 MKレストラン 33店舗
-シンガポール ヤヨイ軒 8店舗
-ベトナム MKレストラン 5軒
-ラオス MKレストラン 1店舗、ミヤザキレストラン 1店舗


【外部環境、リスクの状況、見通し】
■あみやき亭
 ・企業収益や雇用環境の改善などを背景に、日本経済は緩やかな回復基調にある
 ・賃金の伸び悩みから個人消費には力強さは見られない(消費者の強い節約志向)
 ・人手不足を主因とする人件費の上昇
 ・株価や為替の不安定な動向などにより景気の先行きは不透明
 ・引き続き極めて厳しい経営環境

■MK
 ・タイのGDP成長率は3.3%(2016年)から3.9%(2017年)に増加し良好な経済環境
 ・2018年は2017年以上に良好な経済環境であるという認識
 ・競合他社の新規参入、成長、により競争環境はより熾烈になる(参入障壁は低い)
 ・新規出店場所の確保が困難に。(多数の競合が出店しようとしているため)
 ・新規出店投資回収が困難に。1店舗当たり8-10 million THB
 ・天候、疫病などによる食材の価格変動リスク(売上の39%を占める)
 ・人件費の上昇(売上における割合は?)
 ・人手確保がより困難に(1店舗当たり30-40名必要)

【2018年の目標】
■あみやき亭
 ・売上高33,000百万円(前期比4.3%増)
 ・営業利益3,180百万円(前期比 5.0%増)
 ・経常利益3,300百万円(前期比6.3%増)
 ・親会社株主に帰属する当期純利益2,100百万円(前期比3.6%増) を見込
■MK
不明

【戦略】
■あみやき亭
・環境変化にも対応できる強固な経営体質を確立
・食材原価や新規出店コストの低減を図るなどのローコストオペレーション体制を再整備
・「お客様に喜んでいただき、選 んでいただける店舗作り」を目指す
・肉の専門知識を駆使した商品力向上
・インターネットを活用した販促情報をはじめ とした情報発信機能を強化
・グループシナジーの追求
・食材調達から加工製造、物流まで一貫で行い、商品の品質向上とコス ト改善
・新規出店については、13店舗の新規出店を計画

■MK
・後継者プランの実行(次世代経営者の育成)
・ERPシステム導入による効率向上
・モバイルアプリによる顧客満足度向上
・新しい設備を導入することによる商品の質と効率の向上

【財務諸表の比較】
●PL数値比較
 MKあみやき
   
売上53,04031,638
売上原価 17,07311,694
売上総利益 35,96719,944
販売費及び一般管理費 27,38616,916
営業利益 8,5823,028
その損益1,270-77
税引利益9,7802,951
税引純利益8,0022,027
単位百万円
※MKの数値は1THB、3.3変換

●利益率比較
 MKあみやき
   
売上原価32%37%
売上総利益68%63%
販売費及び一般管理費52%53%
営業利益16%10%
その損益2%0%
税引利益18%9%
税引純利益15%6%


●PLの数値と率の違いから考えられること
・税引き後純利益率は9%異なるが、最大の要因は、売上総利益に5%の差があること。
・この差を決める要因は2つある。
1.売上=人数 x 値段
2.売上原価=原材料費(90%)+輸送+倉庫+工場設備償却
・上記の要因を踏まえると、売上総利益率の差の原因として下記のような仮説がたてられる
-MKの方が、より高い商品マージン設定をしている(プレミアムプライス)
-MKの方が、セントラルキッチンなどで、効率的な原材料管理が行えており無駄、廃棄される原材料がない(原材料管理)
-MKの方が、一括大量購入などにより、より低価格で原材料を仕入れている

【タイのレストランは儲かるのか?】
日本の飲食業の平均利益率は下記の通りですので、
MKと比べると大分低くなっています。
売上総利益率 55.9%
売上高営業利益率 8.6%

タイ全体の平均でどの程度の利益率があるのかは不明ですが、
MKは日本の平均的レストランよりも相当儲かっている、といえます。